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2018年11月29日 00:08

41. 検査でみつからない動悸

自律神経の変化は、西洋医学では判断が難しいものです。

その医学はいつも検査が主体であり、そこで神経症状が引っかかりにくいためです。

 

たとえば、動悸

 

私は西洋医学では循環器、つまり心臓の専門医なので、これまでたくさんの不整脈を診てきました。その経験と漢方専門医の立場から、動悸には心電図でみつかるものと、みつからないものとがあると理解しています。

 

検査でみつかるものというのは、診察の時に確認できなくても、お話から存在が分かるものです。つまりタイミングさえあえば、不整脈をとらえることができるものです。

一方検査でみつからないものというのは、自律神経に由来する症状であり、検査にかからないため理解されにくいものです。

 

実は私も数カ月の間、胸の動悸感に悩まされていました。つのる疲労のせいだったのかもしれません。

心臓の専門医ですから動悸があれば、手首に指をあてるだけで脈の形が推測できます。しかしそこに不整はありませんでした。それでも胸が異常にワサワサし、とても苦しいものでした。 

不整脈のお薬はまったく無効でしたので、私は漢方薬に竜骨(りゅうこつ)、牡蠣(ぼれい)を含ませて対応し、効果をみました。

 

ところで、東洋医学では、動悸を「動」と「悸」に分けて考えます。

「動」は形のある血管の拍動のことです。「悸」は形のはっきりしない症状のことです。おそらく、これに自律神経症状が含まれるのではないかと思います。

 

 患者さんにも、検査でみつからない「悸」に悩まれている方がおり、「気のせい」と言われている現実もあります。

 

つまり現代医学は常に発展しているといっても、人の体の方がまだまだ複雑であり、すべてを網羅しているわけではない、決して万能ではないということです。

そのようなとき、漢方にみる先哲の知恵が役に立つときもあるのです。

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