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2018年10月30日 23:48

40. 証(しょう)の判断

漢方には独特な診察法があります。それは、望・聞・問・切(ぼう・ぶん・もん・せつ)の方法です。これは、見て、聞いて、尋ねて、触って、の手順のことです。

 

   望診(見る) : 顔色、視覚(舌診)

   聞診(聞く): 聴覚、嗅覚

   問診(尋ねる) : 問診

   切診(触れる): 脈診、腹診

 

これらの診察法によって得られる、総合診断の結果を「証(しょう)」といいます。

 

さてこの証は、「主証(しゅしょう)」と「客証(きゃくしょう)」の二つに分別されます。主証とは、病気の中心となる症状のことをいいます。

一方客証とは、その症状の周囲にまとわりつく、不随症状のことをいいます。

 

たとえばうつでは、抑うつ気分が主証になります。

客証は、食事摂取困難や暴飲暴食、昼夜逆転の生活、社会性の逸脱、無視や引きこもり、易怒などを示します。

 

本人は不安、イライラ、うつっぽさ、眠れない、疲れやすさ、あせりなどの主証で悩んでいることが多いものです。

しかしご家族は、主証よりも客証に困っていることがあります。それは病者本人に振り回されているためといえます。

 

主客の分別は、治療の優先順位を考慮するうえで大切なものですが、診察そのものは淡々とし質素です。その思考過程一つひとつを語ることはしないので、患者さんから「話を聞かないで、薬を出しているだけ」「あんなの簡単、誰にでもできる、中高校生でもできる」と揶揄(やゆ)されることがあります。

 

しかし、頭では要所を把握しつつ、状況をめいっぱい考えています。これをきちんと把握できるようになるために、たくさん診療経験を積んで技術を習得し、膨大な医学専門書も読みこなしているのです。

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