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2018年5月28日 23:23

35. 心の在り方を変える方法(移精変気)

  不安定な心の在り方を変えるため、東洋医学では、「移精変気(いせいへんき)」という方法があります。

これは、『気持ち(精)をまったく別の所にずらし(移し)、転換させる(変気)させる手立て』のことをいいます。2000年前の中国の医書「黄帝内経素問」に、その表現がでてきます。

日本では江戸時代に、今泉玄祐(いまいずみげんゆう)という医師が、暗示をかけたり、おおげさな演技をしたり、気持ちの迷いを解くための方法を紹介しています(1850年 療治夜話)。

 

その中にみる「病者の心を変じて治すための演技」を二つほど、

1)ある人がボウフラの水を飲んだら神経を病み、痿隔(食道の狭窄症状)によって、食べられなくなってしまった

その患者を治すため、巴豆(はず)を飲ませて、わざと下痢をさせ、(下痢に)赤い糸くずを混ぜて見せてやった

そして「下痢とともに、お腹のボウフラはこの通り出てしまったよ」と言い聞かせたところ、ノイローゼはすっかり治ってしまった

 

2)ある女が実家の母の死を悲しみ、ノイローゼになっていた

 治療を担当した韓世良という医師が、霊媒師に死んだ母を呼び出させ、母の霊が女にひどく嫌がらせを言っている、そんなふりをさせた

 それを見た女は「自分は、こんな嫌味な母を慕っていたのか、実にバカバカしい」と思うようになった

そうしたら、ノイローゼがすっかり治ってしまった

 

これは「暗示やわざとらしい演技だけでも、心の在り方を変えたら、ノイローゼが治ってしまった」というお話です。

 

悩みをかかえこみやすい方は、内向き・後向きの考え方をしていることが多いものです。

自分でその癖に気が付いたら、考え方を変え、気持ちが偏りすぎない工夫をしておくと良いでしょう。好きなことをして楽しむのも良いことです。これが、気をそらしておく、ということです。

他に、心の風船がパンパンにならないよう、気持ちのどこかに穴をあけておくのも良いですし、あえて「見ない、聞かない、言わない」スタンスを貫いても良いのです。

自分なりの、心を移し変える「移精変気法」を持っていると、少しタフでいられるのです。

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